合格者の声

山口 利昭様  山口利昭法律事務所 代表弁護士

弁護士の立場から、企業の不正防止や不正発覚後の企業の対応などを研究したいと思い、オフィサー資格を取得しました。内部統制論の基礎や、企業コンプライアンスの具体策など、資格認定試験の際に勉強したことが、現在の仕事に役立っております。たくさんの方が合格されて、ますますコンプライアンス・オフィサー、コンプライアンス・マネージャーとしての資格がおおくの企業に認知されることを期待しております。私は関西の人間なので、オフィサーフォーラムが関西でも開催される日が来ることを願っています。

田村 武様  松尾橋梁株式会社 総務部総務課 主任

 私が、認定コンプライアンス・オフィサーの認証を受けようと思ったきっかけは、業務でコンプライアンス委員会の事務局を担当することとなり、その過程で得た知識の整理と、確認のために受験しました。受験勉強を通じて新しい知識も得ることができ、体系立った理解を深める良い機会になりました。また、会社法の施行により、公開大会社において求められる内部統制システムの取締役会決議を作成する業務でも、COSOモデルを始めとした組織におけるコンプライアンス活動において必要とされる知識が非常に役立ちました。
今後、受験される皆様におかれましては、法令、コンプライアンスの知識もさることながら、「いかに法令遵守の意識を組織に浸透させていくのか」という手法を学ばれると、試験対策のみならず、その後の実務において大いに役立つものであると感じています。

岩倉 秀雄様  日本ミルクコミュニティ株式会社 コンプライアンス部 部長

 この度、コンプライアンス・オフィサーに認定していただき有難うございます。コンプライアンス担当者にとって、人物・識見に一定以上のものがあることを証明する客観的な資格があれば、業務に対する信用が高まって良いと思い受験しました。今後は、有資格者がふさわしい実績を積み重ね資格の権威が高まることを期待しますとともに、私自身も資格に恥じないように努力しなければならないと思っています。
さて、今後の受験者へのアドバイスですが、日常業務に真剣に取り組むとともに、ある程度の基礎知識の整理・習得ができれば概ね合格可能ではないかと思います。機構から参考図書が推薦されていますが、全て読む必要はなく細かすぎるものは不要だと思います。むしろ、概念形成に役立つ基本的なものを中心にマスターすれば良いのではないかと思います。(例えば、田中宏司「コンプライアンス経営・新版」、水谷雅一監訳「企業の経営倫理と成長戦略」、秋山をね「社会的責任投資とは何か」、企業倫理研究グループ訳D、スチュアート著「企業倫理」、土田義憲「内部統制の実務」、民事法研究会「実務企業統治・コンプライアンス講義」、企業法務についてはビジネス実務法務検定2級のテキストが参考になりました。)
なお、忙しい実務家がこの試験に通るためには、一度に全科目に挑戦するのではなくじっくり計画的に取り組むのも良いのではないかと思います。

藤猪 正敏様  パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社
          副社長兼総括リスクオフィサー付リスクマネジメント総括担当

 私は、第2回コンプライアンス・オフィサー試験を受験し、運よく合格しました。1990年代初め、わが国で、コンプライアンス(経営)が叫ばれて10数年以上が経過します。しかし、その後も、わが国企業の法的(或いは、倫理上の)不祥事は全く後をたたなかったというのが実情かと思います。この理由の一つとして、コンプライアンス違反に対する企業制裁のあり方に、爾後の同種同様のリスクに対する仰止効果がない(つまり、仰止効果のある制裁になっていない)という点があげられると思います。さらにそれに加えて、より本質的には、企業にとっても、或いは個人にとっても、違反行為自体が『社会的な罪悪』だと十分には自覚されていないことがあげられると思います。従って、この二つの側面を、会社の意思決定や業務プロセス(すなわち、トップマネジメントから一般社員、さらには利害関係者全員)に落とし込んでいかない限り、事業活動におけるコンプライアンスの実現は難しいのではないかと考えています。
コンプライアンス違反は、(イ)無知、(ロ)過失、(ハ)故意のいづれかによって発生すると考えていますが、この三つの要素は、一律かつ形式的な教育、啓発活動を通してだけでは、無くすことが出来ません。違反行為の結果、それに関与する組織と個人の双方に大きな不利益が生じるような制度づくり(「形式要素」)と、当該制度やルールを公正に運用するというマネジメントの強固な意志(「実質要素」)を、組織の隅々まで浸透させていく努力が必要だと理解します。
(i)コンプライアンス違反の予防、(ii)現実に発生した違反行為の不利益のミニマイズ化を企画し推進する、実質的な『旗振り役』は、コンプライアンス・オフィサーの最重要ミッションだと理解します。従って、コンプライアンス・オフィサーの資質と能力(知識と経験)が、企業のコンプライアンス実現にとって、真に大切な要素だと考えます。換言しますと、コンプライアンス・オフィサーの能力や企業における位置付けが『形式的』なものであれば、その会社のコンプライアンスも、形式的で中味の無いものとなっていくと思います。
コンプライアンスは、21世紀の「グローバル経営」にとって、その成否を左右するのは間違いないと思います。過去10数年の間に、わが国においても、法律改正が多くあり、また、その運用が大きく変化しました。ですが、中国をはじめとするグローバル市場での変化(制定と運用)は、はるかに大きいものがあります。グローバル市場は、『リスクの地雷』だらけだと言っても過言ではありません。地雷を踏まないための手段の一つ(全てではありません)がコンプライアンスですから、その職務は、本当に重責だと確信します。
当機構の認定試験は、コンプライアンスの対象範囲を幅広くとらえています。事業経営の実態を正しく踏まえた結果だと思われます。今後、そうした実態を反映した実践的な教材も順次発刊されていくと予想しますし、その範囲も、『グローバルなもの』に広がっていくことが期待されます。
いづれにせよ、リスクマネジメントやその中核を占めるコンプライアンス経営を抜きにして、21世紀の激しい市場競争に打ち勝つことは出来ないと思います。そのためにも当機構のような発想に基づく試験制度の定着と拡大、それを通しての「実践的」「実際的」なコンプライアンス・オフィサーやコンプライアンス・マネジャーの誕生と、オフィサー/マネジャー間の適宜の情報共有の場の設定、さらには、「コンプライアンス実践研究会(仮称)」のようなものを連打していくことが不可欠な時代になっていると考えています。
少し長文となりましたが、松下電器グループの一員である当社で約8年に亘り、リスクマネジメントを推進した者の実感(の一端)です。

梶原 慎二様  株式会社野村総合研究所 内部統制推進部 上席

 私の専門は、本来企業法務ですが、上場を期に98年に内部監査部門が創設され、その創設メンバーとして内部監査部門に6年半携わりました。その後、現場で米国SOX法対応の関係でIT全般統制の構築に1年間関わった後、この4月から新設の内部統制推進部で新会社法対応と日本版企業改革法対応等、内部統制システム構築の推進を担当しています。認定コンプライアンス・オフィサー試験は、知り合いの方から、これからメジャーになる可能性のある試験だということで紹介され、トライしました。
勉強法としては、既にご紹介されている通りですので、それを参考にしてください。ただ、内部統制とは何かについて理解することが難しいのではないかと思います。内部統制を扱った書籍は最近多数発刊されていますので、図表ができるだけ多い簡単な概説書で全体を掴み、更に余力があれば、「内部統制の統合的枠組み」(白桃書房)に挑戦されることをお勧めしたいと思います。
たまたま10月から事業創造大学院大学(今年4月に新潟で開校)の客員教授として「企業倫理・コーポレートガバナンス」を教えることになりました。認定コンプライアンス・オフィサーの資格は、企業倫理とは何か、コーポレートガバナンスのあるべき姿は何なのか、内部統制システムが有効に機能することは何なのか等について、より深く考えさせてくれる契機になっています。